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青木さやか氏ティピカルな離婚

残念ながらやっぱり別れましたか、という離婚。

【SANSPO.COM】青木さやか離婚 4年半の結婚生活に幕
 タレント、青木さやか(38)が離婚すると、所属事務所が23日にファクスで発表した。
 青木は、07年10月にダンサーと結婚。10年3月には第1子となる女児を出産した。しかし、同年末から関係修復を視野に入れた別居生活となり、別々の道を歩むことになった。
 青木は「生活環境や考え方の相違が、努力では埋まらないものだったかもしれません。私の未熟さも原因の一つだと思っています」とし、「今は、娘を抱きしめながら一日一日を大事に過ごしていきたいと思います」と今後への決意を綴っている。
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2007年10月3歳年下のダンサーと結婚、2010年3月長女出産、2010年末から別居、2012年3月離婚。

残念ながら、いずれ別れることになるだろうと予測された離婚。
(ーーー芸能人が結婚すると、このカップルは何が原因で夫婦喧嘩や離婚となるか、結婚会見あたりから透けて見えてしまうのは、たぶん私の職業病だろう)

青木さやか氏を直接知っているわけではないが、一般女性にも該当する典型的な離婚でもあるため、報道された範囲をもとに書いておこう。

青木さやか氏いわく(過去のワイドショー発言など要旨。細かいニュアンスは違うかもしれませんので、青木氏側から申し入れがあれば正しい発言内容に訂正します、必要な場合はご連絡ください)、
「車で走っていても、自分の思うルートでなければ気に入らない。思い通りのルートを運転手に走らせる」
「(結婚後)夫の生活は全部把握していないと気に入らない」
「夫と生活面でぶつかったときは、とことん主張する」
「夫には私の要求(生活面等ささいなこと)を容赦なくぶつけて、勝ち取る」

残念ながら、これで穏やかな夫婦関係を築くことは難しい。
「勝ち取る」と、まるで敵か仇かのように勝ち負けを競ったときから夫婦は終わりに近づくのだ。

青木さやか氏いわく(離婚FAXより)
「生活環境や考え方の相違が、努力では埋まらない」

上記の流れからすると、生活環境や考え方の相違を努力で埋めるのは夫側だけということになる。
それに耐えることのできるプライドのない夫は、まるでペットか下僕のような存在ではないか。

それでも青木氏が悪いわけではない。一般的に多くの女性は「自分が考える正しいこと」を恋人や夫に行ってほしいと望むものだし、それ自体が悪いわけではない。女性にとって、自分が考える正しいことに囲まれて生活できるのは快適であるし、居心地のよい環境を得るために努力する。
ご両親とも教師という環境で育った青木氏の場合は、より「正しいこと」を求める気持ちを強く育てられたのだろうと想像もできる。

問題は、努力のしかたである。
穏やかな関係性を作っている夫婦の場合は、夫が自分にとって心地よい言動をしてくれるよう、妻が表面上お願いしたり甘えて、夫からは気づかれないようにコントロールを行う。意識的あるいは無意識に。
逆に、関係性が壊れるやりかたは、夫を管理監視し、言動をチェックし、間違っていると指摘し、指示命令を出すやりかただ。妻から指示命令を受けて喜ぶ夫は希有であるし、ましてや「夫の生活は全部把握する」と公言すると彼のプライドも傷つけてしまう。一般女性でも「努力の方向」の間違いは度々起こる。
あからさまに男性のプライドを傷つけてしまうと、男性は引くに引けず、より主張し頑固になるか、彼女を正すのを諦めて逃げ出すかのどちらかだ。

そもそも、細かい生活面のチェックやすり合わせは、若いカップルでは難しい。
好きだ、愛しているという感情に流されてしまうためだが、青木氏のように30代中盤での結婚であれば、結婚前に価値観のすり合わせは行いやすかったはずではないか。

離婚理由がここにもう一つある。
価値観のすり合わせができない原因のひとつに、「できちゃった婚」がある。
本来、夫婦2人が共同生活をはじめるとき、互いの食の好み、生活空間の作り方のすり合わせを行う、これが価値観のすり合わせの入口だ。ところが、でき婚の場合は、夫よりもお腹の赤ちゃんを優先し(それが当然なのだが)赤ちゃんにとって良い食べ物、胎教に良い音楽、赤ちゃんが暮らしやすい室内レイアウト、妊婦が生活しやすい環境を整え、夫の存在は結婚当初から希薄となる。
したがって、
でき婚の場合は、夫婦の根っことなる「成立期」を正しく過ごすことができず、妊娠ー出産期間はOKだが、生まれた赤ちゃんが子どもになる頃には破綻しやすくなる。つまり約3年で離婚となりやすい。

さらに離婚理由はある。
青木氏は2010年3月に出産し、同年末には別居している。
「関係修復を視野に入れた別居生活」としているが、残念ながら別居から関係が改善する夫婦は稀だ。多くの場合は、父親不在の生活に妻も子も慣れてしまい、母親は子どもとだけの生活が楽でもあり、再度同居を試みてもうまくいきにくい。

かくして、やっぱり別れましたかーーという、極めてティピカルな離婚となる。

以下は、一般論ではなく青木さやか氏個人の問題。
結婚した途端「女芸人」としては面白くなくなった。当然だろう。「負け犬」キャラで売れていた女性としては(ご本人は負け犬と呼称されるのを好まなかったようだが)、結婚し、夫から愛され、子どもも生まれて幸せですーーというのでは、視聴者には面白くない。
結婚と出産、それぞれの場面で本を出版したからといって、「負け犬お笑い芸人(あくまでマスコミが設定したキャラ)」が、あらたなキャラクター「幸せマダム」となるわけではない。

『ロンドンハーツ』での貝殻ヌード的なものを視聴者は求めているわけで、美人女性芸能人のファッションチェックでは自身の体型やファッションセンスへのコンプレックスを見せる青木さやか氏が行うのは無理があり、その無理さ加減をファンは喜んだわけだから、幸せいっぱいママではキャラクターが合わない。

とはいえ、彼女は母親である。
今後、お笑い芸人として離婚もネタにしていくのだと思われるが、メディアに出ない部分では、彼女自身が語るように「今は、娘を抱きしめながら一日一日を大事に過ごしていく」ことを望む。夫への対応と同じに子どもへ接してしまうと子どもはより傷ついてしまいかねない。

離婚によって傷つくのは子どもであることは、芸能人でも一般人でも同じ。
どんな事情があれ、大好きなパパとママが別れることを喜ぶ子どもはいないし、父親不在が慣れていても戸籍上の父親を喪失することは子どもには理解できないことだ。その子どもを、母親は守って暮らさなければならない。それが、子どもを産んだ母親の務めでもある。

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青木さやか様へ
厳しい表現をたくさん使いましたご無礼お許しください。でも、離婚を経験している者は敵ではありません。先に経験し、失敗や後悔も含めてご相談に来所した方へお伝えするのが私の役割と心得ております。

今後の子育ての悩み、迷われることなどあれば、ご相談ください。
娘が5歳のとき連れて離婚し、23歳となる今まで娘を育ててきました母親としてご相談お受けします。芸能人で経済的には恵まれていても、母子家庭は他に言えないことが多くあります。父親がいない状態、環境が変わる、子どもが変わる、母親の仕事が忙しいとき、お嬢様の守り方をお伝えします。
ご自身にとって耳障りのよいことだけ伝える人たちに囲まれていると、お嬢様は父親を失うだけでなく、母親の存在をも失いかねません。

今はお忙しくて大変なこととお察ししますが、お子様の小さな変化に気づいてあげてください。子育ては、しっかり悩んでしっかり迷ったぶんだけ、子どもは母親の心に応えてくれます。お子様の力を信じて育ててください。今は幼いお嬢様も、たくましく健やかに成長してくれます。母子家庭で育つ子どもは、自分の感情を抑えることを覚え、他のお子様より少しだけ早く大人になります。それはお母様を愛しているからです。お子様を信じてあげてくださいね、大丈夫だいじょうぶ。
(池内ひろ美)


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コメント

池内さん、「耳障りのよい」は、誤用です。「耳障り」は「障る」ので、そもそも「悪い」もので、「良い障り」はありません。この場合「耳に当たりがよい」とか「耳に障りが無い」とか、の表現が適当かと。「すべからく(須らく)」を「全て」の意味に使う誤用と同様、知識人がよく冒す誤りです。

投稿: celiwengler | 2012年3月25日 (日) 22時31分

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